数ある記憶術の中には、面白い事にストーリー性に着目して記憶を行うというものもあります。それを物語法といい、記憶したい対象をストーリー仕立ての時系列に並べて把握する方法で、登場する人物や動物など様々なものが行動したり、ある特定の場所に行ったりする事を物語に仕立て考える事で記憶を行っていきます。元素記号を語呂合わせで覚えるのは記憶術の中においてスタンダードとも言えます。それを語呂合わせを使わずに物語法を活用する事で記憶するのも可能です。元素記号表というのは原子量と酸化数を元に作られた表の事です。H 水素、He ヘリウム、Li リチウム、Be ベリウム、B ホウ素、C 炭素、N 窒素、O 酸素、F フッ素、Ne ネオン~と順番に続いています。例えばこれを物語法を用いての記憶術に変えると、『水素自動車で運転していたら、ヘリウム入りの風船を持っている子供を見た。その子供は逆の手にリチウム電池を持っていて~』と言うような物語を自分で構築します。覚える事柄が例え沢山あったとしても、ストーリー仕立てにする事で非常に印象が強くなり、記憶にも強く残りやすいそうです。
この物語法のコツとしては、なるべく感情に訴える内容にするとより効果的になるといいます。単純に面白い物語や耳にして愉快になるようなストーリーは、特に意識しなかったとしても自然と頭に残っているものです。それだけでなく、悔しい思いや怒りの感情は中々忘れる事がないのと同じで、感情を刺激するようなストーリーを組み立てられれば、非常に効果的になります。
それから一つのポイントとして、大量の事柄を覚えようとする時に、その大量さゆえに物語が非常に長くなってしまう場合が考えられます。しかしながらあまりに長く一つの物語を作ると記憶するのが大変になると考えられるので、その一つの話を幾つかのパートに分けて覚えていくと効率が良いです。ストーリーを作るのに自信のある人や読書家には、相性抜群の記憶術と言えるでしょう。